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 ● 動物を食べる植物の話

 最近のテレビや新聞・雑誌・インターネットなどから流れ出て来る情報を見ていると、全く開いた口がふさがりません。「事実は小説よりも奇なり!」なんて状態が連日連夜、団体さんで押し寄せるような昨今です。世のオジサン・オバサン達が若い頃から身に付けて来た「常識」なんてものは、跡形もなく、こっぱみじんに粉砕されてしまうような事実(たぶん?)の日常化。怖いことに、最近はあまり驚かなくなってしまっている自分に気付き、再度、ゾ〜とします。

 このまま進んでしまったら、たぶんあまり遠くない将来に、日本という文化はぶっ壊れてしまうのではないかと・・・一人であせりまくっているような自分に気がついて、かなり凹みます。



 ところで、「常識」と言えば、私が植物に関り始めた頃からず〜と不思議に思い、「非常識じゃん!」と、今でもかたくなに考えている事があります。チョットばかり紹介しますから、もし興味があれば、貴方も一緒に悩んで下さい。そして是非「非常識じゃん!」と憤って下さい。

世の中の常識:

中学・高校の理科や生物の授業を通じて、私達のほとんどが教わって来ました。「植物の葉っぱ(葉緑素)は、光のエネルギーと二酸化炭素と水と土壌中の養分とから、光合成を行って糖を生産する。動物はその糖を食べて(エネルギー源として)生きている」のだ・・・と。

たぶん、多少の表現不足はあるにしても、基本的にはこれが世の常識であり、この原則の上に数億年の時間が積み重なっているはず。私達が自然の中で目にする生物達は、ほとんどみんなが、真面目にこの原則に従って生きて来ているはずです。

でも、人間社会と全く同じように、中にはとことん不真面目な輩もおりまして、この常識を無視し、つっぱりながら生きている奴もいるんです。

世の中の非常識:

無機物を材料にして植物が作った糖を動物が食べる・・・これが常識。ところが、世の中には変わり者がおりまして、横着者なのかどうかは知りませんが、「動物を餌として食べる」植物が結構いるんですよ。「食虫植物」と呼ばれています。例えば・・・

モウセンゴケ、ミミカキグサ、タヌキモ、ムジナモ、ムシトリスミレ、ウツボカズラ、サラセニア、その他大勢。たぶん皆さんも、1度や2度はどこかで目にしているのではないでしょうか? ま、興味のない人から見れば、「雑草の1種」に映るかも知れませんが・・・。

世界中では、11科20属560種あまりが分布しているらしく、非常識も世界的な規模の広がりをもつようです。

何が非常識かと言えば、これらの植物達は、「罠を仕掛けて獲物を待ち、捕まえた動物達を消化して自分の栄養分にする」のです。これは絶対におかしい!!! 地球上のエネルギーの流れは、太陽→→生産者(緑色植物)→→1次消費者(草食動物)→→2次消費者(肉食動物)・・・へと順次推移していくことになっている(偉い先生もそう言っている!)。

なのに、彼らは、このルールを無視してエネルギーの順当な流れを逆転させている。これは、神に対する挑戦ではないだろうか?



彼らは一体全体、何を考えているんだろうか?

地球上のエネルギー循環の基本的ルールを曲げてまで、非常識な生き方をしている彼らは、なぜ?一体どのようにして?そのような能力を身に付けたのだろうか???

これが不思議で仕方がない。気になって夜も眠れない。

「自然選択の結果です!」と、偉い先生方は、こともなげにおっしゃる。しかし、私には納得がいかない。どうしても素直になれないのです。いいですか?!?

・虫達をおびき寄せて、ネバネバで捕まえて、消化してしまう機能。

・虫が触ると「パチン」と閉じ、捕まえた虫達を消化してしまう機能。

・消化液をためたラッパ状の筒を上向きにぶらさげ、中に落ちた虫達を消化してしまう機能。

こんな特殊な機能が、「偶然にできた突然変異」の結果だなんて、信じろって言われても、かなりしんどいですね。

第一、「虫達が自分にとっての栄養源である」ことを彼らが「認識している」ことから出発しないと、「捕獲機能や消化機能の獲得」が説明しにくいのです。少なくとも私は納得できません。

例え、超〜長い時間に渡る自然選択の結果だとしても、どうしても「その変化の過程において、それぞれの機能を獲得してきた植物達の意志の存在」が感じられてなりません。

単に、「風に吹かれて他人任せ」ではなく、極度な貧栄養状態の環境条件の中で、「生き抜くために必死に考え、必死に努力した結果」に見えて仕方がないのです。そう思いませんか?



だって、そんなふうに考える方が夢があるし、楽しいですから。

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